MOMO TIMES 12月号
一緒に頑張ってくれた牛さんたちに感謝
令和6年度 良質生乳出荷者表彰で、(旧)吉田牧場が最優秀賞
中国地区で年間を通じて良質な生乳を出荷した生乳生産者が表彰される『令和6年度 良質生乳出荷者表彰』で、木次乳業の乳製品となる生乳を生産してくださっていた吉田牧場が、ホルスタイン部門の最高の賞である最優秀賞を受賞されました。
吉田牧場は、高齢のため今年6月に閉牧しました。雲南市吉田町にある(旧)吉田牧場を訪ね、願永 伸さんと奥様の好恵さんにお話を伺いました。

(旧)吉田牧場の願永 伸さん
伸さんのお話
「私は、高校を卒業した18歳の時から54年間、酪農をしてきました。実家は和牛を飼育していましたが、自分がやってみたくて酪農を始めました。やりたいことをさせてもらい一生懸命働いてきたので、今はやり終えてとても満足しております。最後の最後にこのような賞をいただけて、本当にうれしく思います。
牛さんたちは、同じ木次乳業の生乳を搾乳する牧場が引き受けてくださり、この牛舎は他の酪農家さんが活用してくださるといいなと思っています。
54年間を振り返ると、楽しいことも苦しいこともたくさんあったと感じます。ヘルパー制度ができ、休みをとれるようになるまでは、1日の休みもなく働きました。いまだに以前の習慣が抜けなくて、毎朝4時に起き、ただボーっとテレビのニュースを見たりしています。妻には『もっと寝とくだわね』と言われますが、長年の習慣はなかなか変えることができません。現在はスクールバスの運転手をしています。
酪農をしていると、夫婦一緒に旅行へ行くことができなかったので、もう少し落ち着いたら、妻と一緒に岡山に暮らす娘を訪ねたいと思っています」
好恵さんのお話
「振り返ると、ずっと牛さんに助けられてきたなと思います。私はいつも、牛さんに愚痴を聞いてもらっていました。牛さんは何にも言わずただ聞いてくれて、私はそれで気持ちが落ち着き、また元気を取り戻す。そんな感じでした。牛さんをとても大切に思っていたので、『いま、どうしてるかなぁ?』と考えたりすることもあり、そんな時はスマホに保存した牛さんたちの写真を眺めてニンマリしています。現在は出雲湯村温泉の宿舎で働いています。慣れない仕事で大変ですが、頑張っています。
木次乳業のお客さまには、牛さんの乳頭を拭くタオルを贈っていただくなどの交流や、たくさんの応援もしていただきました。心から感謝しています。皆さん、お元気で」
エネルギーを電車に伝えるパンタグラフのように、パンを通じてお客さまにエネルギーを届ける存在に。
パンとサンドイッチの店『PANTOGRAPH(パンタグラフ)』島貫宏次シェフにお話を伺いました。
一畑電鉄松江しんじ湖温泉駅より徒歩4分。松江城や小泉八雲旧居の近くにある、パンとサンドイッチの店『PANTOGRAPH(パンタグラフ)』さん。そのルーツは大正時代の製パン屋さんで、やがて松江市民に親しまれるベーカリーとなりました。3代目の岡田 新一さんが手作りサンドイッチを看板商品とする『キッチンおかだ』をオープンすると大変繁盛し、その後、有限会社を設立して2号店を出すなど、少しずつ事業を拡大していきました。7年前に岡田 新一さんの次女のご主人である島貫宏次さんに事業継承し、組織を変更して『株式会社キッチンおかだ』に。本店を『PANTOGRAPH』に改称し、現在はブランディングにこだわったお店作りをされています。『株式会社キッチンおかだ』代表取締役であり、『PANTOGRAPH』シェフでもある島貫宏次さんにお話を伺いました。

パンとサンドイッチの店『PANTOGRAPH(パンタグラフ)』
パンを作り始めた理由
「岩手県出身の私は、東京の大学で妻と出会い卒業後に結婚。24歳の時に『キッチンおかだ』を継ぐために松江に来ました。特にパンに興味があったわけではないのですが、何も持たずにこの地に来たので、『やるしかない!』というのが当時感じていたことです。
初めは義父である先代社長からパン作りを学んでいましたが、先代社長が有名な先生に頼み込んで、お店にお越しいただく形で、2人の先生にパン作りを教えていただくようになりました。その先生のお一人は、日本にフランスパンを広めた『ベーカリーDONQ』の最高顧問『仁瓶 利夫』先生、もうお一人は低温長時間発酵のパイオニア『志賀 勝栄』先生です。それぞれの一流の技術を間近で見ながら、パン作りのはじめから製品になるまでを学ばせていただきました。巷にはパンのレシピ本が何百種類とありますが、そもそものパン作りの基本をわかってないとアレンジや応用ができないということも、先生に教えていただくうちに気づきました。
最初は見よう見まねで、先生と同じパンになるよう作っていたのですが、現在は少しずつアレンジを加えた当店オリジナルのものも作っています。また、パン作りにはたくさんの工程があり、先生からは、その一つひとつの意味、粉の選び方など、製造技術以外のことも教えていただきました。当店は今でも粉選びにこだわっており、たくさんの種類の小麦を使っていますが、基本はそのパンの原産国の小麦を使います。フランスのパンにはフランスの小麦を、ドイツのパンにはドイツの小麦を使っています」
あえて大変なサンドイッチを作り続ける理由
「先代社長が営んでいた『キッチンおかだ』はサンドイッチの店として皆様に愛されていたので、『パンタグラフ』も新しいものを考案しながら、サンドイッチを作り続けたいと思っています。サンドイッチに使うのは、木次牛乳を使って焼いたパン(ハード系パンには使っていません)と、地元産こだわり卵、地元産を中心とした新鮮野菜と果物など。召し上がった方が幸せを感じてくださるといいなと思いながら作っています。
当店には小さいお子さまからお年寄りまで幅広い年齢層のお客さまがご来店くださいますが、その方々が当店のパンやサンドイッチをどんな風に召し上がってくださっているのかな?と、想像するとワクワクします。
今はコンビニやスーパーなどで、手軽にパンやサンドイッチが買えますが、そんな中で、少し価格の高い当店のパンやサンドイッチを選んでくださったことに、とても喜びを感じます。実は、サンドイッチは作るのにとても手間がかかりますが、その手間のかかることをすることがお客さまに喜んでいただけることだと思っています。そして、お客さまに喜んでいただくことが商売の本質と考えています」
木次乳業の乳製品をお使いくださる理由
「当店では、木次牛乳をクリームパンのカスタードクリームやパン生地に、木次ヨーグルトを一部の食パンのヨーグルト種として使わせていただいています。
以前は大手の乳製品を使っていましたが、木次乳業のものに変えました。その理由は、地元の高品質なものを使いたいとの思いがあったからです。“安全・安心”で有名な木次牛乳を使うことで、当店の製品全体が“安全・安心”なイメージとなり、お客さまに安心してパンや惣菜を召し上がっていただけるのだと思います。お客さまに製品の感想を伺うことはありませんが、当店のパンをずっと買い続けてくださるお客さまが多くいらっしゃることが、“安全・安心”な製品を提供したいという私たちの思いがお客さまに届いている証明になっていると思います。
酪農は命あるもののお世話をする大変な仕事で、お休みもほとんどないと聞いています。私たちパン屋もそうですが、人が休んでいる時や寝ている時に作業をするのはとても辛いもの。それをずっと続け、いつも変わらぬすばらしい牛乳を提供してくださっている木次乳業さんと酪農家さんに感謝しています。当店は、これからも木次乳業製品を使い続けたいと思います」

ほとんどすべての材料がこれまでにないほど値上がりしたため、レシピと材料を変更。
1本あたりのグラム数を少なくしながらバターやアーモンドを増やし、スパイスはオーガニックのものやこだわりの産地のものに。
良質でリッチな配合にしました。

私たちの仕事はしたいことをするのではなく、求められることをするのが大事。
ニーズのある法事パンも作り続けます。

博多『やまや』の明太子を使用した【明太フランス】。
使用しているフランスパンは歯切れ良く風味はしっかり。試行錯誤した自慢のレシピ。

北海道産フレッシュ生クリームとイタリア産マスカルポーネチーズを合わせた自家製クリームと、
苺、ラズベリー、ブルーベリーをサンドした【3種のベリーとマスカルポーネクリームのサンド】。

歯切れの良いソフトフランスパンにスパイシーなパストラミビーフとカマンベール、
紫キャベツのマリネ、自家製マスタードソースをサンドした【パストラミビーフとカマンベールのカスクート】。

宇治抹茶生地に渋皮栗と小豆の甘煮を混ぜた秋冬限定の【宇治抹茶と栗のマフィン】。

毎日仕入れている季節の野菜を丁寧に下処理し、蒸したり茹でたりしただけのシンプルな【温野菜サラダ】。
ビタミンや食物繊維たっぷりの温野菜サラダをパンと一緒に!

PANTOGRAPHの外観

店内のようす

島根県松江市末次町23
TEL 0852-21-5290
Open 月~金 8:00~19:00土 8:00~18:00 日曜・祭日定休
ホームページ https://www.kitchen-okada.com
Facebook https://www.facebook.com/pantograph
Instagram https://www.instagram.com/pantograph_shimane
毎週木曜日は、『カレーの日』!
新入社員研修で田植えをした田んぼの稲刈りが無事に終わり、社員食堂『おまかせや』では、10月末から新米が登場しています。『おまかせや』は木曜日が『カレーの日』。社員は『カレーの日』を楽しみにしています。
『カレーの日』について、社員に聞いてみると、
「カレーが好きなので、毎日『カレーの日』でもいいです」
「僕だけじゃなく、みんな木曜日の『カレーの日』を楽しみにしています」
「家族と食べるカレーもおいしいけれど、家のカレーは子どもに合わせて甘口なので、スパイスの効いた『おまかせや』の大人のカレーがうれしい」
と、話していました。
11月13日(木曜日)のカレーは、プロボローネを削って粉チーズにしたものをトッピングした『チーズカレー』でした。

(左)プロボローネ・ピッコロ、(右)プロボローネ
おまかせや 11月13日(木)のメニュー

おまかせや 11月13(木)のメニュー
①チーズカレー
新入社員が田植えしたお米と、プロボローネを使って。
②レタス・カニカマ・チーズサラダ
自社畑の朝採れレタスを使って。チーズはプロボローネ。
③白菜とソーセージのあんかけ炒め
自社畑の朝採れ白菜を使って。温まりますよ。
④柿とりんごはちみつヨーグルト
木次プレーンヨーグルトと季節の果物に、はちみつをたっぷり。美肌効果も期待できます。
「今日は『焼きチーズカレー』に近いものを作りたいと考えていました。人数分をオーブンで焼くのはむずかしいので、各々で“レンチン”してもらおうと思っていたのですが、チーズ室スタッフに相談したところ『プロボローネはカレーとごはんの熱だけで十分溶けるので、上にのせるだけで大丈夫』とアドバイスされました。今回はプロボローネを削って粉チーズを作り、皆さんの好きなだけカレーの上にトッピングしてもらうことにしました」

プロボローネをひたすら削る三加茂

新米は基本、白米です。

三加茂が頑張って削ったプロボローネ

おかずはバイキング式で提供

営業課長 大家です。
カレーにプロボローネの風味が加わり、辛さもまろやかになっておいしいです。
【三加茂流、おいしいカレーを作るコツ】
〇市販のカレールーを3種類使っています!
三加茂おすすめのルーは、こくまろ(中辛)、バーモントカレー(中辛)、ゴールデンカレー(中辛)。これらを1:2:4の割合でブレンドしています。
〇具材を、みじん切りしたニンニクと一緒に炒めています!
具材は豚肉のこま切れ、玉ねぎ、人参、ジャガイモなどを使います。
〇ルーを入れる前に、ウスターソースとケチャップをかくし味に入れています!
〇煮込みの仕上げに、牛乳とインスタントコーヒーを入れています!
ご家庭の鍋だと、牛乳は大さじ1、インスタントコーヒーはティースプーン1杯程度。味にまろやかさと深みが加わります。